2016/07/03

太陽電池×蓄電池

「太陽電池」×「蓄電池」の組み合わせの動きが加速している。背景に、2020年に標準的な新築住宅をZEH(ゼロエネルギーハウス)にするのが政府方針がある。キーワードは「ポスト・FIT」「ZEH」「自家消費」「エネルギーの自給自足」。世の中が変わるか。

We are about to need the combination of solar and storage. There is a new Japanese government policy that we have to adopt ZEH for new house in 2020. Keywords here are "Post-FIT","ZEH" and "Self-sufficient lifestyle for energy ". Can we change the world in the big trend?

2012年7月1日に日本でスタートしたFIT(Feed-in Tariff、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度)は「10年間固定で電力会社に売ることができる制度」なので、売電契約が終了する10年後以降をどうするかが「ポストFIT」である。

FIT終了後は、太陽電池で発電した電気は、一般価格で電気会社に販売するよりも、「蓄電池」に貯めて、「自家消費」した方が有利になる。これがコスト面のメリット。また、各家庭の「エネルギーの自給自足」に近づくので、「環境面での貢献、災害に強い」、など他にもメリットは多数ある。

ZEHとは、「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ゼロエネルギーハウス)」の略で有り、太陽光発電などによりエネルギーを生み出す「創電」と、「省エネ」による消費エネルギーの低減により、各家庭でのエネルギーの収支をトータル(合計)でゼロにしよう、とする取り組みである。一昔前だと、まさに夢のような話である。しかし、技術が進展した現在では、政府が政策目標にできるほどに現実身をおびてきたのである。

さらにEV(電気自動車)も導入する時代になれば、「太陽電池⇒蓄電池⇒EV」というエネルギーの流れにより、移動手段においても「エネルギー自給自足」が可能となる。

「Solar(太陽電池)」「Storage(蓄電池)」「EV(電気自動車)」の組み合わせによる「新しいライフスタイル」の提案は、まさに米国企業テスラが提案している内容である。日本メーカー勢も技術的には可能なハズであるが、トータルのビジネス提案という「全体最適化」にはまだ至っていない。

デメリットとしては「蓄電池の導入コスト」である。これは、普及とともに、価格は低下していくため、現実的な解になると見込まれている。そういう意味では、大量導入と競争激化に従い太陽電池パネル価格が大幅に低下した現在では、「蓄電池の性能向上、コスト低下」が、フォーカスポイント(焦点)になっている。

そこで、技術者、経営者、消費者など各人は何ができるかの行動により、世界が大きく変わろうとしている。